断酒に失敗!再入院を繰り返す患者たち!入院体験談(1-12)

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再入院して悩む男 精神病院閉鎖病棟・入院体験談1
ふく
ふく

やった、やっとタバコが吸える。
待ちに待った瞬間がきた!

朝食後。

ぼくはタバコを1本持ち、中庭に出た。

保護室では、タバコに制限がある。

朝食後、昼飯後、3時、夕飯後の4本だけだ。

1日4本は、ニコチン離脱症状が一日中続くため、逆につらい

いっそのこと“無し”にしてくれればいいのに、とも思う。

が、我慢しているとやはり吸いたくなる。

その、貴重な1本を持って、喫煙所に向かった。
現在、瀬野川病院は院内禁煙になっています

瀬野川病院の1階の喫煙所

病院を上から見ると、ドーナツ型になっている。

真ん中のドーナツの穴は吹き抜けになっており、地面は土だ。

小さな花壇のようなものがブロックで作られており、草木が植えられている。

その周りを軽く散歩できる。

長方形のドーナツ型なので、その真ん中部分は日照時間が少なく、花はあまり咲いていない。

元気のない木が10本くらい植えてある、そんな感じだ。

中庭に四方には窓があり、その向こう側は病室だ。

その中庭の入口に、喫煙所がある。

屋外用での灰皿が4つならべてある。

精神病院の灰皿
フリーフォト写真ACより引用

それを挟むように木製のベンチが据え付けてある。

2人用のベンチが4つあり、8人~10人ほど座ってタバコが吸える。

屋根があり、雨の日でも吸えるようになっている。

ぼくが喫煙所に入ると、すでに4人の患者たちが煙を吐いていた。

吹き抜けの上から朝の日差しが差し込んできて、木の葉に反射して葉っぱを黄色く輝かせていた・・・・・・

久しぶりのタバコ

ベンチの空席に腰を下ろし、金属のチェーンで灰皿に取り付けられている100円ライターを取り、タバコに火を着けた。

久しぶりのタバコだ。

うつむき、深呼吸するように、煙を肺の奥まで吸い込んだ。

ニコチンが肺で吸収され、それは数秒で脳に届き、クラクラとめまいがした。

ぼやけていた視界がじょじょにはっきりとしていき、くっきりと開けてきた

ただ単に目にみえるだけだったモノを、脳がはっきり認識しはじめた。

そして顔を上げた。

ぼく以外の4人の患者を見た。

みな断酒に失敗!再入院を繰り返す患者たち

なんということだ。

3人は知り合いだった。

知り合いといっても、外ではなく病院内で知り合った友達だった。

前回の入院時、共に苦楽を味わった友達だった。

(以下仮名)

ヤナイさん(女性40代)

ヤナイ
ヤナイ

あらー、また入ってきたんね。
飲んだんね?

肌は茶色く酒焼けし、ほとんど白髪であるが、ぼくといくつも変わらない。

オオモリさん(男性50代)

オオモリ
オオモリ

おう、久しぶりじゃのう。
飲んだんか?

M字ハゲになりつつあるが、優しい、話しやすいおじさん。

ワタナベくん(男性20代)

ワタナベ
ワタナベ

あ、どうも、久しぶりです。

・・・・・・アルコール依存症なのに職が飲み屋というオニイチャン。それじゃ依存症はなおらないだろう。

離脱症状が出ているのか目の焦点があっておらず、空中を見つめている。

まだ点滴をしている。

みな、アルコール依存症だ。

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みな再入院だが最高のプレゼント、仲間

まさか、みな断酒に失敗して再入院、しかも同じ時期に再入院していたとは驚きだった。

懐かしかった。

春に入院し、みんな同時期に退院した。

ぼくも入れて4人とも、断酒に失敗したということだ。

生、死、生、死、生死生死生死生死生死・・・・・・

再入院して悩む男
フリーフォト写真ACより引用

などと悩み続けていたぼくに、最高のプレゼント「仲間」であった。

ぼくらは互いに、退院してから再入院までの顛末を語った。

何日かぶりに“笑顔”になった。

警察につかまり、留置所に入れられた事件のことを話したら、笑ってくれた。

皆、つらい思いをしていた。

たくさん話して、笑った。

仲間と一緒なら、苦しさを乗りれるかもしれない。

希望がわいた。

妻が病院に来た

看護師
看護師

奥さんが来られているので、出てください。

妻が来たのか・・・・・・何を言われるのだろう・・・・・・

保護室からデイルームに出た。

そこには、心配そうにぼくを見つめる、愛しの妻が待っていた。

などということはなく。

再入院して起こる妻
フリーフォト写真ACより引用

入院セットの入った黒いバックを持った妻は、憎しみ、憎悪、恨み、つらみ、とにかく、すべての憎しみをこめてぼくを睨みつけていた・・・・・・

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断酒に失敗!再入院を繰り返す患者たち!まとめ

●断酒に失敗!再入院を繰り返す患者たち!入院体験談(1-12) まとめ

・アルコール依存症になり断酒としなければならないが、はじめのうちはかなりの高確率で失敗します。

・何回も何回も再飲酒して失敗を繰り返して、なにかのきっかけで断酒を継続できるようになります。

・再飲酒を繰り返し、「底打ち」(離婚、離職、肝硬変などにより、もうどうしようもない状態になること)してやっと断酒に目覚める方もおられます。

・アルコール依存症は進行していく病気です。底打ちになる前に早く断酒して治療していきましょう